夢にまで見た引越しが『憂鬱』なわけ
引越し先が決まれば、
あとは引越し日と引越し業者を決めて、
引っ越すだけです。
これが、
私にとっては最高に嬉しくもあり、最大に憂鬱でもある任務でした。
なぜ、
待ち望んでやまなかった引越しが憂鬱なのか?
道路族被害に悩まれている方なら容易に想像がつくのではないかと思いますが、
引越し当日を想像してみてください。
大きな引越しトラックに荷物を搬入している横で、
道路族の子どもたちが遊びまわり、その親たちが井戸端会議をしている光景を…
なんという地獄絵図でしょうか。
私は想像する度に、気分がどんより沈みました。
しかし、
ここを乗り越えなければ、
永遠にこの家から出ていくことはできません。
「最後の踏ん張りどころだ!」と、
何度も自分に言い聞かせながら、
業者決めや荷造り等の引越し準備を黙々と進めました。
引越し業者選びについてのエピソードはこちら⇩
来たる!引越し日当日
わが家が引越し日に選んだのは、平日の午前中でした。
理由は単純で、
道路族たちが学校や職場に行っている間に引越しを済ませたかったからです。
それでも、
完全に道路族と合わない時間帯かといえばそうではなく、
幼稚園バスのお迎えを見届けた主婦たちが井戸端会議を開く可能性は十分にありました。
しかし、
とても幸運なことに、
当日は土砂降りの雨でした。
当然、
井戸端会議をしているいつもの主婦たちは外に出ておらず、
こればかりは、
最後に天気が味方してくれたと思いました。
マイホームとのお別れ
大雨の中、
荷造りしたたくさんの段ボールや家具、
家電は一時間足らずでトラックへと積みこまれました。
荷物の搬入が終わると、
夫だけ先に、引越し業者とともに賃貸マンションへ向かいました。
引越し先で家具や家電の置き場を指示するためです。
私は、
家を引き渡せる状態にするために、
家の中を一通り掃除してから後を追うことに。(あらかじめ前日にほとんどの掃除はしておきました。)
掃除が完了し、
もぬけの殻となったわが家を見渡すと、
家を建てた当時の楽しかった思い出が走馬灯のようによみがえりました。
道路族被害により、
この家では辛い気持ちで過ごすことが多かったわけですが、
もちろんそれだけではなく、
楽しい思い出もたくさんありました。
それに、
家自体は気に入っていっていたので、
これでこの家とは最後だと思うとさすがに悲しくなりました。
最後のドタバタ
最後に玄関の鍵を閉めたら、
この家とは永遠の別れです。(と言いつつ、一度だけ引き渡し日前日の夜に郵便物の取り忘れがないか確認しに行きました。)
「これで、もうここに戻ることもないのか…」と感傷に浸りながら、
そっと玄関ドアのボタンを押しました。
「・・・・・・」
「あれ??閉まらない。」
わが家の玄関ドアは、
最近の家ならほとんどのところが採用しているような、
リモコンキーを近くに持っていれば、
玄関ドアのハンドルにあるボタンを押すだけで自動でドアに鍵がかかる玄関です。
ところが、何度押しても締まりません。
なぜだか、最後の最後で鍵が締まりません。
「あれ?
今までこんなこと一度もなかったのに!
こわれた??」
としばらく慌てふためいてから、
ハッと気づきました!
家を出る直前、
すべてのブレーカーを落としたことに。
電気が通ってないと玄関閉まりませんよ!
家を売って最後に出ていくときは、
気をつけてくださいね…(余計な忠告すみません)
その後は、
玄関前でもたもたしながらリモコンキーを分解して、
やっとの思いで鍵を閉めました。
このとき改めて、「本当に雨で良かった」と強く思いました。
そんなこんなで、
ドタバタとわが家を後にしたのでした。